決算間際になって、「税金が高いから何かいい方法ないかなぁ?」って言う人に限って、計上できる経費を計上していないことが多かったりします。
当たり前のことですけれども、節税の基本は計上できる経費をすべて計上することです。
そもそも経費にできることを知らない
みなさん当然のように「経費は全部計上してるよ」とお思いかもしれませんが、意外に計上していないことも多いのです。
・自宅で仕事をしている場合の自宅の光熱費など
・自宅の新聞代
・出張手当(法人の場合)
・個人口座から引き落としされている会社の経費(法人の場合)
・見込み客との打ち合わせ代
・個人事業の場合で、主にプライベートで使用している車のうち、仕事で使用している割合分の経費(減価償却費、自動車税、自動車保険料など)
思いつくものをあげてみました。
自宅でも仕事をする社長は多いと思います。自宅での仕事にかかる部分の経費は見落としがちですので、しっかり計上しましょう。
出張が多い会社では、旅費規程を整備して出張手当を計上すれば、結構な金額になります。
会社のための経費だけど、個人通帳から引き落とされているから経費に計上できないと思っている人もいます。そんなことはありません。これも忘れずに計上しましょう。もちろん、今後は計上漏れを防ぐためにも会社の経費は、会社の口座から引き落とすようにしましょう。
見込み客との打ち合わせ代も経費になりますので、計上しましょう。
個人事業主の場合は、家事用と事業用を按分する必要のある経費が多くあります。車などで、おもに家事用として使用していても、事業用として使用している部分は経費に計上できます。
面倒くさいから計上していない
取引先を接待した飲食店で、面倒くさいから領収書をもらわない社長もいます。奥様が経理をしていると、飲み屋の領収書はみせたくないという社長もいます。
奥様については、何とも言えませんが、税理士事務所には遠慮する必要はありません。接待などで使った領収書も計上してください。
もちろん、仕事と関係のない飲食の領収書はダメです。
また、普段からレシートを管理していなくて、どこに行ったかわからない、「探すのも面倒くさいからいいや」という社長もいます。
特に、会社のお金とプライベートのお金を分けていない社長で、面倒くさがりな社長の場合は、結構な金額の経費が漏れている可能性があります。
建設業などの現場のジュース代や、領収書の出ない電車代やバス代などは、面倒くさがらずに出金伝票に記録するなどして、計上しましょう。
そもそも電車やバスは、スイカを利用するなどして計上漏れが起きない仕組みをつくりましょう。
まとめ
節税対策というのは利益が出たときだけ、決算間際に行うものではありません。
普段から、計上できる経費をしっかりと計上しておくことが節税対策の基本です。計上できる経費をしっかり計上することは会社の本当の成績を表すためにも必要です。
経費の計上漏れがあるうえで、「利益が出ているから決算対策をしなくちゃ」と言っているようでは、無駄なお金を支払うことになりますし、会社の本当の成績もわからなくなります。
念のために言っておきますが、経費にならないものを無理に経費に計上することはやめましょう。脱税になってしまい、あとで無駄に加算税などを支払うことになります。
経費になるもの、ならないものをしっかりと確認したうえで、経費にできるものは漏れのないように確実に計上するようにしましょう。