税理士が、ブログやSNSでの発言を見ていて気になること

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ブログやSNSで情報を発信している人は多くいます。

ブログやSNSを見ていて、税理士として気になることがあります。

「この人、こんなこと書いて大丈夫かなぁ」とか、「この人きちんと所得を申告しているのかなぁ」とか思うのです。

税理士のあるあるとして、飲食店やお店に行くと、「この面積で、この単価で、このお客さんの入りで、人件費がこうだと、利益が出ているのかなぁ」とか考えてしまうというようなことがあります。

似たようなものとして、ブログやSNSを見ていても、この人大丈夫かなぁ、とか、きちんと申告しているのかなぁ、とか思ってしまうのです。

脱税に近いような行為をブログやSNSでさらしている

ネットなどの情報をもとに、こういう風にして税金を減らしているよ、と言うような書き込みを見かけることがあります。

例えば、配偶者を役員にして給与を出しているとか、配偶者と所得分散をかけて税率をおさえているとか。

このこと自体は、違法でも何でもありませんが、実際は、配偶者は何もやっていなかったり、実際の働きに対して不相当な給与を支払っていたり、帳簿上だけ払ったことにしていたりというのでは、問題があります。

そこまで、はっきりと書いているケースを見かけることはほとんどないのですが、文面から、大丈夫かなぁ、とういうような書き込みは見かけることがあります。

顧問税理士がいるとしたら、通常は、お客様の状況を把握して大丈夫だと判断していると思いますが、お客様はそこまでわかっていないことが多いですから、悪気もなくネットに書き込んでしまうのでしょう。

顧問税理士がいない場合は、ネットなどの情報をもとに税金を少なくするためと思ってやっていることを書いているだけかもしれません。

しかし、わざわざ自分は、こんなことをして税金を減らしていますということをネットに書くことはリスクがあることも知っておきましょう。

自分で節税だと思っていることが脱税になっているかもしれません。

また、その書き込みを税務署の人が見ることがあるかもしれません。

自分では気づいていないことも多い

自分では気づかないうちに、書いてしまっていることも多いです。

例えば、事業で使っている趣味性が高めの車で家族旅行などをして、その様子をSNSにあげているということもあるでしょう。

もし、その車を100%経費にしてしまっているとしたら、問題です。

趣味性の強い車は、値段もそれなりにすることが多いので、何割かを否認されるだけでも、結構な金額になってしまいます。

以前の記事でも書きましたが、「○○したことにしよう」とか「○○していることにしよう」とかいうのはダメです。

この車は事業用に100%使っていることにしようとか、先ほどの例で言うと、配偶者は全く仕事を手伝っていないのに、手伝っていることにしようとかいうのはダメです。

だいたい、「○○したことにしよう」と思ってしまうと、どこかに矛盾が生じてしまいます。

いちいちつじつまを合わせようと考える時間ももったいないです。

ダメなものはダメと割り切ってしまった方が、余計なことに時間をかける必要もなくなります。

儲かったアピールもやめましょう

営業の手法として、「うちはこれだけ利益を上げています」とか、「この商品がこれだけ売れています」とか、「これだけのお客様に来ていただいています」とかいうアピールは当然ありです。

しかし、「副業でこれだけ儲けた」とか、「馬券で何百万円儲けた」とかいうのはやめた方がいいかもしれません。

その所得をきちんと申告していれば問題ないと思うかもしれません。

しかし、きちんと申告していたとしても、その書き込みによって税務調査が来ることになれば、時間も取られますし、ちょっとした間違いまで見られてしまう可能性もあります。

税務署が直接その書き込みを見たからといって税務調査が必ず来るわけでもありませんが、その書き込みを見て税務署に通報する人がいないとも限りません。

わざわざ自分から税務調査の可能性を高めることにメリットはないでしょう。

もし、その所得について申告をしていないとしたら大問題になってしまいます。

馬券は、他に一時所得がなければ、年50万円までは税金がかかりませんから、それほど問題にはならないと思いますが。

それでも、芸能人が何百万円も馬券で儲けたというのは、たまにニュースになりますよね。

芸能人の場合は、ニュースにもなってしまいますし、税理士もついていると思うので、きちんと申告はしていると思います。

いずれにしても、本業以外の儲かったアピールはデメリットが大きいです。

まとめ

現在は誰でも、ブログやSNSで情報を発信できる時代です。

しかし、誰でも情報を発信できるということは、誰でも情報を見ることができるということでもあります。

どこの誰が、その情報を見ているかはわかりません。

特に意識していなくても、問題になるようなことを書いてしまうこともあります。

そもそもがきちんと申告をしていれば、問題は少なくて済みます。

それでも、誤解が生じたり、税務調査を呼び込んでしまう可能性もゼロではありません。

税金が関係するような可能性がある書き込みは、書き込む前によく考えてから書き込むようにしましょう。

【編集後記】

世間では、ヒアリが問題になっています。

わたしの家の庭にもアリが結構います。

大きさの違う何種類かのアリで、何アリかはわかりません。

いまのところ、直接的なアリの被害は桃を1つ食べられただけなのですが、駆除した方がいいのか迷います。


 

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ 千葉県生まれ、千葉県育ち。 四街道市在住。 小規模企業の節税に強い、渡邉ともお税理士事務所 代表税理士。 節税をしながら、長期の資産形成をサポート。