不動産投資に関する誤解 リスクは小さくないし家賃収入も安定している訳ではない

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サラリーマン大家さんも随分増えてきました。

昨年からアパート融資が厳しくなったとはいえ、今でも不動産投資をやってみたいと考えている人は多いのではないでしょうか。

不動産投資をやる際は、ネットで情報を得たり、不動産投資に関する本を何冊か読むことが多いでしょう。

本屋さんに行くと、不動産投資に関する本がたくさん並んでいます。

不動産投資をすすめる立場の人が書いている情報は、かなり割り引いて考えた方が良さそうです。

誤解1.不動産投資はリスクが小さいという誤解

わたしは仕事柄、不動産投資に関する本をよく読みます。

不動産投資初心者向けに書かれた本に、不動産投資はリスクが小さいと書いてあることがあります。

例えば、入居者さえ維持できれば、毎月家賃収入が入ってくるのでリスクが小さいと書いてある本がありました。

入居者さえ維持できればと書いてありますが、物件によっては入居者を維持することが大変です。

立地が良い物件であればまだいいのですが、駅から15分以上歩くような物件では一度空いてしまうと、しばらく空いたままということも珍しくありません。

空室分は家賃収入は0です。

前提条件をクリアすることが難しいのに、リスクが小さいと言うことは適切ではないでしょう。

また、物件の価格が下落する可能性があります。

こちらも立地による部分が大きいのですが、不便で需要が少ない場所にある物件では、物件の価格の上昇は見込めず下落をするでしょう。

5,000万円で購入した物件が短期間で、2割や3割下落するということも考えられます。

不動産投資は通常借入をして行います。

5,500万円の物件を購入するのに、500万円を頭金として、5,000万円を借り入れたとします。

物件の時価が借入金の残高よりも高ければまだいいのですが、物件の時価の方が低い場合は、何らかの理由で物件を売却しても借入金を全額返済することはできません。

借入をして投資を行うわけですから、リスクが小さいということはありえません。

キャッシュで購入するよりも、当然リスクは大きくなります。

他にも、家賃下落リスク、入居者間のトラブルリスク、家賃の未回収リスク、価格下落リスク、人口が減るリスク、災害等のリスクなど、様々なリスクがあります。

誤解2.不動産投資で赤字の場合、他の所得と損益通算をして節税対策になるという誤解

不動産投資が赤字の場合、給与所得など他の所得と損益通算をするので、税金が安くなってお得だと思っている人もいます。

ある初心者向けの不動産投資の本には、減価償却費は、実際には支払っていない支出を経費にできると書いてありました。

「ふーん、お金を支払っていないのに経費にできるなんてお得だね!」と思った人がいたとしたら、ちょっと待ってください。

確かにその年は物件の購入に関しては、お金を支払っていないかもしれません。

しかし、物件を購入したときに当然お金は支払っています。

経費にするタイミングの問題であって、支払っていないものを経費にできる訳ではありません。

通常は借入をして物件を購入していますから、物件の支払いはなくても、借入金の返済という支払いをしています。

しかも、借入金の元本の返済については、経費になりません。

もし、その年の減価償却費が200万円で、借入金返済の元本部分が200万円だとしたら、その年に支払っていないけれど経費になる金額と、その年に支払っているけど経費にならない金額が200万円ずつあることになり、いってこいになります。

つまり、お金を支払っていない減価償却費があるからと言って、特別に税金上有利になるという訳でもありません。

土地建物を購入した場合の土地部分については減価償却費を計上することはできませんから、その分利益が出やすくなります。

例を挙げて見てみましょう。

土地3,000万円、建物5,000万円をフルローンで購入したとします。返済期間、建物の耐用年数ともに22年、金利は2.5%とします。

この場合、年間の減価償却費は230万円、借入金の返済元本は363万円、支払利息は約200万円です(支払利息は年々減少していきます)。

土地部分については、減価償却費を計上できないので、減価償却費よりも借入金の返済の方が多くなります。

その年にお金を支払っていない経費230万円よりも、お金を支払っているけれど経費にならない金額363万円の方が133万円も多いのです。

さらに、利息を年間200万円も支払わなくてはいけません。

これで不動産所得が赤字になって多少税金が安くなったとしても、お得と言うことはできないでしょう。

ただ税金が安くなるだけのことを税金対策(節税)とは言えないと思います。

ちなみに、相続税対策にもなるという話もありますが、これも簡単にはいきません。

価格がどんどん下がっていくような物件の場合は、税金が減った以上に損をしてしまいます。

誤解3.毎月安定した家賃収入が入るという誤解

不動産投資は、何もしなくても家賃収入が毎月入ると思っている人もいます。

しかし、これは入居者がいてこそです。

もし、新築のアパートを建てたけれども部屋が埋まらなければ、その分の家賃収入は入ってきません。

数年たって空室が発生して、次の人が入るまでは家賃収入はありません。

確実に安定して家賃収入が入る訳ではないのです。

ちなみに最近話題になることが多いものにサブリースと言うものがあります。

アパートの全室を不動産会社などが一括して借り上げ、不動産会社が入居者に貸し付けます。

これによって、物件のオーナーは、空室でも不動産会社から家賃収入が入ります。

一見美味しく思えるこのサブリースですが、家賃が減額されることもありますし、不動産会社からの支払いが滞ることもありますので注意が必要です。

まとめ

初心者向けの不動産投資本を読んでいて気になったことを書いてみました。

不動産投資は、簡単に、何もしなくても毎月家賃収入が入ると思いがちです。

しかし、リスクは高いですし、家賃収入も必ず安定して入る訳ではありません。

こういった本は、不動産投資をすすめる立場で書かれているものがほとんどですから、かなり割り引いて考える必要があると思った方がいいでしょう。

しかし、個人的には不動産投資は、儲けにくい投資ではないと思っています。

他の商売に比べて成功している人の比率はむしろ多い方かもしれません。

ということは、しっかりと勉強したうえで、努力や工夫を積み重ねれば、成功する可能性は多いにあると思っています。

楽して副業をするという考えではなく、一つの事業としてしっかりと取り組むようにしましょう。

【編集後記】

今日はいよいよプロ野球の開幕です。

千葉ロッテの四番は井上ということです。

開幕スタメンの四番が井上ということで、不安ではありますが、井口監督の初戦を白星で飾って欲しいですね。

 

アイキャッチ画像は、昨日事務所の前で撮ったものです。

近くに桜があり、花びらがひらひらと舞っていました。写真ではわかりづらいですが、花びらが舞っているのも綺麗でいいものです。


 

千葉市、四街道市、佐倉市を中心に地域密着を目指している「渡邉ともお税理士事務所」のホームページはこちら

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渡邉 朝生
1972年生まれ 千葉県生まれ、千葉県育ち。 四街道市在住。 小規模企業の節税に強い、渡邉ともお税理士事務所 代表税理士。 節税をしながら、長期の資産形成をサポート。

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渡邉 朝生

1972年生まれ 千葉県生まれ、千葉県育ち。 四街道市在住。 小規模企業の節税に強い、渡邉ともお税理士事務所 代表税理士。 節税をしながら、長期の資産形成をサポート。