大きい税理士事務所と小さい税理士事務所は、お互いにすみわけて生き残れるのか

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色々な業界で、大手に集約されるという動きがあるように思います。

小売業であれば、Amazonがいい例です。

Amazonは元々本を売っていました。

Amazonによって既存の本屋さんは大きなダメージを受けました。

本屋さんを例にとると、Amazonとその他の本屋さんの共存は難しいようにも思います。

今では、Amazonは本だけではなく色々なものを売っています。

家電や食料品、雑貨、スポーツ用品、サプリメント、電子書籍などなど、Amazonで大抵のものは手に入る時代です。

そんな中でも、Amazonとはすみわけができて、生き残る会社もあるでしょう。

税理士事務所も、一部の税理士法人がどんどん大きくなっているように思います。

わたしのような町の税理士事務所は、今後少なくなっていくことでしょう。

しかし、大きな税理士法人は、町の小さな税理士事務所の仕事を奪っているかと言うと、必ずしもそうではありません。

どちらかと言うと、大きな税理士法人同士で、仕事を奪い合っているのではないかと思っています。

割をくっているとしたら、中規模の税理士法人や税理士事務所かもしれません。

個人的には、10人未満の税理士事務所が小規模、10人以上50人未満が中規模、50人超が大規模といったイメージです。

そう考えると、税理士事務所は将来大手の税理士法人のみが生き残るのではなく、大きな税理士法人の中で生き残った税理士法人と、小さな税理士事務所の中で生き残った税理士事務所にわかれるのではないかと思います。

大きな税理士法人は、大きな税理士法人同士で競って、小さな税理士事務所は小さな税理士事務所同士で競うようなイメージです。

小さな税理士事務所が、大きな税理士法人と競おうとして消耗してしまうこともあるでしょう。

簡単にすみわけの基準を言うと、大手の税理士法人でしか扱えないような仕事は大手の税理士法人が行い、大手の税理士法人では扱えないような仕事は小さな税理士事務所が行うというようになるかもしれません。

今はまだ、そのあたりのすみわけははっきりとはされていないように思います。

例えば、規模が大きかったりして、人の手が多く必要な仕事は、小さな税理士事務所ではなかなか受けることはできません。

そういった仕事は大きな税理士法人がやるケースが多いでしょう。

国際税務などの専門知識が必要な仕事は、税理士法人の大きさよりも、その分野に精通していることが大切なので、大きい小さいはあまり関係ありません。

ただし、大きな税理士法人であれば、法人の中に、その分野に詳しい人がいると思われるので、大体の仕事はやってしまうと思いますが。

小さな税理士事務所の良い点は、小回りがきく点です。

大きな税理士法人では、社内で業務の標準化が進んでいると思われるので、どのお客様に対しても一定以上のサービスが期待できます(おそらく)。

しかし、その反面、お客様独自の個別の対応は苦手かもしれません。

担当者は経験の浅い無資格者が多いので、イレギュラーな対応は難しかったり、そのイレギュラーさに気づかない恐れもあります。

その点、小さな税理士事務所では、お客様ごとの個別対応が可能であったり、同じ人が長く見続けることで、イレギュラーにも気づいたり、対応ができたりします。

大きな税理士法人との違いが出せない小さな税理士事務所を新たに開業するのは難しいかもしれません。

しかし、大きな税理士法人との違いを出せるのであれば、今からの独立もあきらめる必要はありません。

先日、ある税理士の方がツイッターでつぶやいていました。

そのつぶやきは、まるで開業した税理士は誰でも、人を雇って売上を増やそうとする前提のようでした。

しかも、大きい税理士法人の方が上と言っているようにも思えました。

そして、一定以上の人数を超えられない税理士事務所は生き残れないというように言っているように思えました。

わたしにとっては、とても違和感のあるつぶやきでした。

税理士業界にも色々な人がいて、すみわけが上手くいけば、それぞれの人が生き残れるかもしれません。

そして、そのそれぞれには上下はないと思っています。

大きな税理士法人が上で、小さな税理士事務所が下ということもないですし、その逆もありません。

自分が大きくすることが向いていないのに、大きくしないと生き残れないと思って、大きくしようとして失敗する人もいるかもしれません。

それぞれが自分の形で生き残ればいいと思っています。

それは今から独立をする人も同じです。

独立を目指している税理士、あるいは税理士を目指している人がいるのであれば、自分のやり方で生き残れるようにしましょう。

【編集後記】

自分が年をとってきているからだと思いますが、昔から知っている有名人の方の訃報を聞くことが多いように思います。

それだけ自分も年をとっていると思うと、人生のはかなさを感じます。

一度きりの人生ですから、後悔のないようにしたいですね。


 

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ 千葉県生まれ、千葉県育ち。 四街道市在住。 小規模企業の節税に強い、渡邉ともお税理士事務所 代表税理士。 節税をしながら、長期の資産形成をサポート。