納付する消費税がいくらか簡単に知る方法

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消費税は法人税などよりも納付する税額が大きくなりがちです。

試算表を見れば、納付する消費税の税額がわかる

会計ソフトにデータを入力していると、試算表を見れば納付する消費税の額がある程度わかります。

見たい期間を選択して貸借対照表の仮受消費税から仮払消費税を差し引いた額が納付する消費税の額です。もちろん正確な数字ではありませんが、普段大まかな納付税額を知るにはこの方法で十分です。

3か月間の試算表であれば、12/3を乗ずれば大まかな年額がわかります。

消費税は納税額も大きくなりますので、普段から納付する税額をつかんでおきましょう。

消費税の計算方法

消費税の計算方法は2通りあります。本則による方法と簡易課税という方法です。簡易課税は2期前の売上高が5,000万円以下のときに使うことができる方法です。簡易課税により計算する場合には事前に届出書を提出する必要があります。

試算表を見て消費税の納付税額が分かるのは本則によって計算する場合です。簡易課税の場合はこの見方ではわかりません。

本則による場合、売上にかかる消費税から経費にかかる消費税を差し引いた金額が納付する消費税額です。

売上     1,080,000円(内消費税80,000円)
仕入         756,000円(内消費税56,000円)
納付する消費税 80,000-56,000=24,000円

ほとんどの会計ソフトでは、売上を1,080,000円、仕入を756,000円と入力すると、仮受消費税80,000円と仮払消費税56,000円が自動的に計上されるのです。ですから入力が合っていれば、試算表の仮受消費税から仮払消費税を差し引くと消費税の納付税額が分かるのです。

ただし以下の場合は、試算表の仮受消費税や仮払消費税から納付税額を計算することはできません。

・消費税のかかる売上高が5億円超
・消費税のかかる売上高の割合が95%未満
(土地の売上や居住用のアパートの家賃収入などは消費税が非課税ですので、これらの売り上げが多い場合は95%未満になる可能性があります)

消費税納税のための資金手当てをしよう

試算表を毎月チェックしていれば、消費税の納税額の目安がわかることがわかりました。せっかく消費税の納税額が分かるのであれば、消費税の資金手当てもしてしまいましょう。毎月試算表をみて消費税の額を納税用の口座に貯めておけば、納付の時に資金繰りで慌てなくて済みます。

消費税には中間納付制度があります。前期の消費税の年税額が48万円超400万円以下の場合は年1回、消費税の年税額が400万円超4,800万円以下の場合は年3回、消費税の年税額が4,800万円超の場合は年11回の中間納付があります。この場合の年税額は、消費税の国税部分である6.3%をもとに判定します。

中間納付額は事前にわかっていますので、中間納付がある場合は中間納付時に納税用の口座から納付すれば問題ありません。中間納付額と、試算表から計算する納税額は一致しませんが、1年分ではほぼ一致することになります。

※今回書いた内容は、簡便的な方法ですので当てはまらない場合もあります。目安として考えていただけたらと思います。

 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

1972年生まれ 千葉県生まれ、千葉県育ち。 四街道市在住。 小規模企業の節税に強い、渡邉ともお税理士事務所 代表税理士。 節税をしながら、長期の資産形成をサポート。